合氣道は、植芝盛平翁(1883(明治16)年12月14日~1969(昭和44)年4月26日、86歳で入神)によって創始されたものであります。
翁は、和歌山県田辺市で生まれ、若い頃から日本古来の剣術、柔術、槍術等各種の武道を修行し、その奥義を究め、更に進んで精神的にも、種々難行苦行を重ねた結果、現在の合氣道が生まれたのであります。
翁は合氣道の精神について
「合気とは愛なり、天地の心を以ってわが心とし、万有愛護の大精神を以って自己の使命を完遂することこそ武の道であらねばならぬ。
合気とは自己に打ち克ち、敵をして戦う心無からしむ、否、敵そのものを無くする絶対的自己完成の道なり。
而して武技は天の理法を体に移し、霊肉一体の至上境に至るの業であり、道程である。」
と申しております。
従来の武道は、相対的な相手を倒す闘争術として考えられてきましたが、合氣道は、相対的な争いの術から脱皮して、相手と和合する陰陽の結びの道へと進んで来ました。
自然の理法に適った動きを日々練習する中で、精神的にも、健康的にも心身を向上させ、しかも老若男女を問わざるこれからの武道であります。